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味噌の機能性

秋月辰一郎著「体質と食物」という本がある。
戦前、病弱だった秋月少年は医学を志した。
長崎では自ら被爆しながら多くの被災者のために働いた。
爆心地から1.8キロメートルの秋月医師のいた病院だけ、介護者に原爆症がでなかった。
病院が味噌とワカメの集積場所であったので「ワカメの味噌汁」ばかり飲んでいたことが一因であろうと氏は思った。
秋月先生は臨床医として食べ物と人の身体の密接な関係を痛感した。
多くの患者に接し研究を重ねていくうち、日本人にとって「食」の要は味噌汁であるという確信にたどりついた。
「子供が病気で何も食べられない」と相談にきた親にみそ汁を薦めた。「なんだ、味噌汁か」と、不満そうだった。
味噌汁など食べても食べなくてもすむものだと考えている。
だが先生は「わかめと油揚げのみそ汁」が病弱だった自らの身体の要(かなめ)であったことを語り、患者に薦め続けた。
「道は近きにあり。これを遠きに求む」という。味噌汁は秋月先生を始め、多くの人の命を救ってきた。すばらしい食べ物がここにある。

以上は「みそっぷランド2002年春号」に載せた一文です。
ここに出てくる「秋月辰一郎」という人は、大正5年に長崎で生まれたお医者さんです。
長崎の聖フランシスコ病院で勤務中に被爆、それから献身的に働き多くの被爆患者の救護にあたりました。
その経験に基づいて書かれた本が、「体質と食物」(※参照1)です。
新書版で60ページほどの小著ですが、その内容は秋月先生自身の実体験とそこから導き出された素朴なそして確固たる信念を語った名著と思います。
秋月先生はその後、聖フランシスコ病院院長として活躍される傍ら、
長崎平和推進協会の初代理事長を務めるなど、被爆者としての活動も活発に行っていた方です。
平成17年に89歳でお亡くなりになりましたが、
先生をモデルにして2005年につくられた映画「アンジェラスの鐘」は、2007年には国連でも上映され反響を呼びました。

「体質と食物」の一節を紹介しましょう。
「私たちの病院は長崎市の味噌・醤油の倉庫にもなっていた。玄米と味噌は豊富であった。さらにわかめもたくさん保存していたのである。
その時私といっしょに、患者の救助、付近の人々の治療に当たった従業員に、いわゆる原爆症が出ないのは、
その原因のひとつは、「わかめの味噌汁」であったと私は確信している。(P22)
「人間にとって、日本人にとって、味噌は特に良質のミネラルの供給源であるから、私たちの放射能の害を一部防御してくれたのである。
この一部の防御が人間の生死の境において、極めて重要なのである。」(アンダーラインは著者付点箇所)(P24)
「本当に私は、自分の生命を賭けて医学をした。いま味噌汁にたどり着いた。毎朝の味噌汁である。これが、健・不健の鍵と思う。」(P59)

秋月先生も言われていたとおり、味噌の機能性の中には、「放射性物質の除去作用」があるのではないかと注目されていました。
1986年のチェルノブイリ原発事故の際には、ヨーロッパ向けの味噌の輸出が急増したりしました。
その後、広島大学原爆放射能医学研究所の伊藤明弘教授(平成11年当時)の研究でも、
動物実験による味噌による放射性物質の除去作用の効果が報告されています。(※参照2
使われた放射性物質は「ヨウ素131」と「セシウム134」です。
この実験は動物による実験ですが、決していい加減なものではなく、味噌の大豆由来成分、あるいは発酵によって生じた成分などによる効能と思われます。
ただし、被爆した後から急に飲み出しても効果は薄いとされていて、日頃から日常的に味噌を食べている、味噌汁を飲んでいる、ということが良いわけです。
どんな場合も、バランスの取れた日本の伝統的な食文化は、日本人にとって大切なものに違いありません。

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