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塩と健康 その2 

ふだん私たちが「塩」と言っているものは「塩化ナトリウム」のことで体内では解けてNa+(ナトリウムイオン)とCl-(クロムイオン)にわかれて存在する。
このうちNa(ナトリウム)が様々な「塩害」を生むということになっているが、これはむろん「害」するためにだけ存在しているのではない。
体内に入った「ナトリウムイオン」は血液中に入り細胞内のK+(カリウムイオン)との濃度バランスによって、血中の栄養分を細胞内へ移行させる働きをする。
従ってこれらは生体にとって非常に大切な必須微量栄養であり、体内では、これらのバランスが極めて重要である。
つまりナトリウム=塩の摂取量はカリウム摂取量とのバランスにおいて考える必要があるのである。
これがナトリウム・カリウム比(ナトカリ比)が問題にされる理由である。
食品の中でナトカリ比が高い(ナトリウムに比べてカリウムが多い)ものの代表は大豆を初めとする豆類であるが、野菜の多くもその中に入れられる。
欧米諸国と塩分摂取量の単純比較を行い、もって日本人の塩分摂取の根拠にされることがあるが、
それらの国々と比して圧倒的に野菜、豆類、穀物を摂る日本型食生活において
単なる含有グラム数のみに基準線を設けることにもはじめから無理があるのである。
では、健康な日本型食生活とは何か。
諸説によれば、過食を慎み、魚介類、肉類を含んだ多種類の野菜中心の食事を日に三度、ということになろう。
当たり前のことではあるが簡単なことではない。
現代の豊かな経済情勢は、洋風化という名の簡便化、街角乱食文化といった偏った食生活と過食をもたらした。
それらと機を同じくして起こる健康食品ブーム。
「食べてはならない食品」や「食べなければならない」食品群が一覧的に並び、世の中の「食べ物」が「毒」と「薬」に分かれた感すらある。
「1日、これ以上はイケマセン」「コレとコレは必ず毎食食べるように」「病気になりたくないのならメニューの点数を守って」「アナタは我慢がたりません!」……
『何か違う』と思う。
朝、炊きたてのご飯に、出来立ての味噌汁を飲む。
特に変わったものはないが、「あたりまえの安心」のある食卓。
家族みんなのために用意され、みんなで食べる食事の時間……。
それらにいま改めて何をいうのだろう。
含有成分羅列の「知識集約型メニュー」はなに程これらに優ると言えるのだろうか。
くどいようだが病人は別だ。しかし日本人すべてが病人ではない。
患者が病気を「治療する」のと健康人が日々有意義な人生を送らんとして「生活する」のとはおのずと違うことである。
「食」は科学であると同時に文化である。
あらぬかんぐりによって自らの寿命を憶測しストレスとするのは愚かなことではあるまいか。
寒い朝、ふうふうと飲む「大根と豆腐の味噌汁」がいくぶんなりとも「毒」になっているとは思えないのだが。

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