味噌が健康増進に役に立つ食品であることは、よく知られてきた。近年それが、「イソフラボンがいい」とか、「ギャバ(γ―アミノ酪酸)」がいいとか評判になり、味噌=健康食品としてのイメージさえ出来つつある。
それはそれでいいと思うが、日本人は味噌との長い歴史の中で、健康のために味噌を食べてき訳ではない。それぞれの時代における様々な食べ物の中で、「おいしくて、用途が広くて、保存がきいて、比較的安価で簡単に造れる食べ物」だったので、受け継がれ残ってきたのである。
味噌の価値は、長い間の多くの人々の評価に基づいて出来上がってきたものである。従って「身体にいい」ということだけが味噌の値打ちなのではない。
増してことさらに健康によいといわれる成分を混ぜ込んだり追加したりして、薬を飲むように味噌汁を飲む、というのは本来の味噌の文化に馴染まないと思う。
日本人の知恵の結晶ともいえる味噌を、ただの「味噌汁の素」にしてしまってはもったいない。味噌の持つ多様な可能性、潜在力にスポットを当てて、様々な味噌を造り出し、日本人の豊かな食文化に貢献したい。これが私たちの夢である。
「味噌の値打ち」 -みそっぷ講座-(みそっぷらんど2003年秋号記事より)
- 2010年03月04日













みそっぷランドの記事「みそつぷ講座」「侃々諤々手前味噌」の過去記事。