21代目社長と社員でつくる! 400年の発酵屋ブログ
2024.2.7

高校で発酵講座&味噌づくり 食育といのちの教室

宇都宮短期大学附属高校で5日、「味噌づくり探究学習」が行われ、青源の青木敬信代表が、味噌の奥深さについて、お話させていただきました。

この日、同学習に臨んだのは中高一貫・特別選抜コースの1年生約70人。日本の伝統的な食文化について理解を深め、自分の手で仕込んだみそのおいしさを知ることなどを目的に行われました。

 

多感な10代に、果たして「味噌のはなし」は響くのか。年間を通じて、さまざまな場面で発酵の世界を伝えている青木代表、腕の見せどころです。

そんな青木代表の第一声は・・・「実は、味噌屋は、味噌はつくれないんです」

 

(え、どういうこと)はてなマークが教室にたくさん浮かんで、生徒たちの視線が壇上に集まり、「発酵教室・食育を考える」と題した1時間半の講義が始まりました。

 

味噌は「みんなが知っているもの」だけど「あまり詳しく知らないもの」。

講義は、味噌の歴史や発酵の仕組み、味噌の種類、健康へのメリットなどを分かりやすくひも解いていきます。

味噌づくりの主役である、微生物。目に見えない小さな小さな彼らには、人が大豆と米こうじ、塩を混ぜただけのものを、おいしい味噌へと変えていく大きな力があります。

青木代表は、そんな微生物たちの存在のすばらしさを身近なエピソードを用いながら繰り返し強調しました。

「とても面白いお話でした!」。講義後、青木代表に駆け寄って、笑顔で伝えてくださった生徒さんも。さまざまな角度から味噌を知って、味噌への関心が高まったとのこと、同行したスタッフも、とてもうれしい気持ちに。

 

講義後は、お楽しみの味噌づくり!教室は蒸し大豆と麹のにおいに包まれ、グループごとにわいわいと楽しい雰囲気で仕込みが進みました。

「愛情もってLOVE注入♡」「おいしくな~れ、萌え萌えキューン♡」なんていう掛け声も飛んで、「なるほど、そういう仕込み方もあったか」と、カメラをかまえる筆者も学び多し(笑)

「味噌は生きものなんです。愛情を注げば、おいしくなる。今日皆さんが仕込んだのは、赤ちゃん味噌。かわいがって一人前の味噌にしてあげてください」

こう青木代表が締めくくり、文字通り「味噌漬け」の講義と実習は終わりました。

 

この日仕込んだ味噌は、今後の天候にもよりますが、5月くらいに食べられる見込みです。

生徒たちは各家庭で育てた味噌を、また持ち寄り、“お披露目会”を行う予定とのこと。

 

同じように仕込んだ味噌でも、保管の仕方や愛情のかけ方によって微生物の働き方がかわり、それぞれ違った味噌が出来上がります。どんな味噌が生まれるのか、今からとても楽しみですね!

 

折しもこの日は大雪の恐れがあり、宇都宮でも講義の途中から、しんしんと雪が降り始め、窓の外の景色をあっという間に白く染めました。

雪は消えても、味噌教室の思い出は大雪の記憶とともに皆さんの中にいつまでも残ってほしいなぁ。そんな風に願いながら、学校を後にしました(^^)

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