多数の方からお電話やお手紙でいただいている質問です。
Q:どうして宇都宮では、餃子は「味噌だれ」なんですか?
A:お問い合わせをいただきありがとうございます。
餃子の本来からすれば、餃子を焼いて食べる食べ方は「日本式」ともいえるものです。
餃子の本家である中国では、餃子は蒸して食べるか、茹でて食べるのが普通の食べ方です。
ですから焼いた餃子に何を付けて食べるかというのは、かつて餃子を日本に持ち込んだ人たちのいわば自由な発想によって決められたもののようです。
勝手に決めた、などと言ってはいけませんが、もともと中国では穀物酢につけて食べていたのでしょう。中国の庶民的な酢は黒酢です。真っ黒と言って良いほどの酢に付けて食べていたのです。それを見た日本人は、透明な日本のお酢に、これまた日本独自の調味料である醤油を入れるという日本人オリジナルのタレをつくりだしたものと考えられます。
なので日本人にとっては、醤油に代えて味噌を使うということも充分に考えられることです。餃子の餡(アン)に塩の代わりに味噌を使う調理法は広く行われていますし、味噌だれのトロッとした食感は餃子につけたとき餃子にからみやすく食べやすいという特徴もあります。
当社の餃子の味噌だれ「餃子の達人」は、醸造酢の他に梅酢、ゆず果汁を使ったすっきりとした酸味を特徴としています。
餃子という、どちらかというと味の多い(味がクドく後味がさっぱりしない)食べ物を、
味噌だれは、あっさり、さっぱり食べさせる力があります。
おつまみとしてお酒と一緒に食べる時などにはまさにピッタリです。
「味噌味の水餃子」というものもあります。酸味のきいた味噌スープと一緒にワンタンのように餃子を食べる食べ方の提案です。
宇都宮名物の餃子を、日本独特の発酵食品である味噌で食べることは、おなじ発酵食品であるお酢と相まって、よりヘルシーでおいしさの幅を広げてくれます。
餃子をいろいろに楽しむ、そんな宇都宮の文化には、「味噌で味わううつのみやの餃子」は、いまや当たり前の食べ方のひとつ、と言っても良いかもしれません。