21代目社長と社員でつくる! 400年の発酵屋ブログ
2024.1.26

愛情たっぷり!「麹造り体験教室」ついに開講です!

愛情たっぷりの「麹(こうじ)造り体験教室」が、ついに青源本店でスタートしました!「麹菌」という生きものを知って、生命の神秘と素晴らしさを五感で感じられる、青源だけの特別な教室です。

 

3日間にわたって、米麹の仕込みや、育て方、使い方をご紹介する充実の内容。記念すべき初回は「第1期生」として5名の方々が参加してくださいました!

 

麹造りは味噌造りにおいて、とても大切な工程となります。一般の方にはあまり公開していない麹室(こうじむろ)の中で行われるので、大変貴重な機会といえます。

 

特別な知識や経験がなくても、だいじょうぶ。

教室は、青木敬信社長を講師役に「麹菌って何?」「米麹って何?」という、そぼくな疑問をひも解く座学から始まります。とても分かりやすいので、理解をぐっと深めることができますよ。

 

そして、座学の後は第二製造所に移動し、お待ちかねの米麹造り!

体験は、せいろでお米を蒸すところから始まり、青木社長とベテラン味噌職人の手厚いサポートのもと、和やかな雰囲気で作業は進みました。

 

蒸し上がったら、いざ麹室へ。3日間の米麹造りにおいて、最も重要で、繊細な「種付け」の時間です。初日から、どきどき、わくわくが止まりません。

 

麹菌が成育しやすいよう、高温多湿に維持された麹室の中はサウナ風呂、ならぬ、麹風呂?じんわりと、ひたいに汗がにじみます。

 

青木社長が麹菌の胞子「種麹」が入った容器を、蒸米の上で振りました。胞子が蒸米に降り立つのを、息をひそめて、じっと待ちます。胞子は目に見えるわけではないので、ちゃんと米に付着しているのかどうかは、確かめようがありません。それでも、麹室に舞う胞子の動きを頭の中に描くのです。祈るように、そっと。

 

麹菌が蒸米に降り立ったことを願い、今度は米粒ひとつに、胞子ひとつを付着させるようなイメージで、蒸米をやさしくほぐしていきます。種付後、幾重にも毛布にくるまれた米こうじは、まさに、おくるみに包まれた赤ちゃん。「麹菌、がんばれ」。そのぬくもりに、愛おしさがあふれる瞬間です。

 

このあとは、ベテラン職人が温度管理や手入れをしながら24時間体制で生育を見守ります。米麹を赤ちゃんとするなら、ベテラン職人は“助産師さん”ですね。

受講生の皆さんも遠隔モニターで麹室の様子を随時、観察できます。自宅にいながら“わが子”の成長を見守ることができるのです。

 

その一つが、米麹自体の温度。発酵過程で、米麹の温度は大きく変化します。本当に不思議なことです。

品温が下がると「大丈夫かな?」と心配になり、反対に、上がれば「良かった、元気だ!」と胸をなでおろす。品温が上がり過ぎても、自分自身の熱で麹菌が死んでしまうので「手入れ」が必要となるのですが、これは麹菌が生きていることを実感できる、とても神秘的な現象です。

 

どきどき、わくわく、時にそわそわしながら見守り育てるのは、まさに、人間の赤ちゃんを育てるのと同じ。こうした体験を経るからこそ、米麹への愛情もひとしおとなるのですね。

 

そして、全く同じ工程でも、同じ米麹は二度とできないのも、発酵食品の難しさであり、面白いところ。「みんなちがって、みんないい」。日本中どこを探しても一つとして同じものはない第1期生だけの米麹が誕生。3日目の最終日、無事に出麹を迎えることができました。

生まれたばかりの米麹は、特別な香りと風味、そして強い発酵のパワーを、そのひと粒ひと粒に宿しています。

 

3日間の受講を終えて、青木社長から第1期生に修了証が贈られました。

皆さま、まるで出産を終えてめでたく退院されるような、晴れ晴れとしたすてきな笑顔です♡

「3日間育てた麹が本当にかわいく思えました」
「種付けを見せて体験させていただき、神の領域だと感じました」
「とても素晴らしい体験。生きているものだとしっかりと自分で感じることができました」
「神秘的な世界観で感動しました」

皆さまが綴ってくださったご感想の一部になります。

私たちスタッフにとっても、思いを一つにして命を育み、生命の神秘、微生物を敬う気持ちを改めて認識することができた特別な3日間となりました。ここに深くお礼を申し上げます。

 

「発酵食品が大好き」「自分の手で米麹を造ってみたい」という方はもちろん、「米麹?よく分からないけれど気になる!」。そんな方にも、ぜひ体験していただきたい教室です。

 

生きものだからこそ一筋縄にはいかないであろう、ハラハラ、ドキドキ、驚きと感動の3日間をお届けできるかもしれません(笑)

現在、4月までの教室のご予約を受け付けています!
2月10日(土)、11日(日)、12日(月・祝)=キャンセル待ち
3月23日(土)、24日(日)、25日(月)
4月15日(月)、16日(火)、17日(水)
定員は5名様、参加費は12000円。

次は10月の開講予定です。ご予約、お問い合わせは、青源本店へ。

 

感性を研ぎ澄まして米麹と向き合う3日間は、発酵食品のある暮らしの質をぐんと上げてくれることでしょう。

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