青源の植物性乳酸菌発酵飲料ペディオは、宇都宮大学との共同研究によって誕生しました。
ペディオの主役となった乳酸菌「ペディオコッカスアシディラクティシーAS19」を発見してくださったのが、農学部の前田勇教授です。
連載2回目は「乳酸菌ってなあに?」をお届けしましょう。
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(Q)近ごろは、さまざまな乳酸菌飲料を目にするようになりました。
健康志向の高まりが背景にあるのでしょう。乳酸菌は古くから、腸内環境にとどまらず、健康維持に役立つとして、科学的にも認められてきた経緯があります。製品数も増え、関心や嗜好に合わせて、いろいろな角度から選べるようになりましたね。
(Q)そもそも乳酸菌って、どんな菌ですか?
糖を分解して、乳酸をつくる菌です。腸内細菌の「善玉菌」として知られていますね。乳酸菌は、乳酸を生み出すことで、代謝のバランスを保っているんです。酵母がエタノールを出すことも同じです。彼らは、人のためにそれをつくり出しているわけではありません。増殖のために、炭素源を取り込んでエネルギーを得る過程で、過剰になったものを細胞の外へと排出しているのです。乳酸菌の場合、お米のデンプンから分解されたような糖類が炭素源になります。糖類が細胞内で分解される過程で、そのエネルギーを獲得するために出てくる副次的なものがあります。それが乳酸菌の場合、乳酸というわけです。
(Q)自然の仕組みの中で生まれた乳酸が、わたしたち人間の健康づくりにとって、かけがえのないものになっているのですね。
悪玉菌は酸性の環境に弱いため、乳酸菌などの善玉菌が出す乳酸や酪酸、酢酸は腸内を弱酸性にすることで悪玉菌の増殖を防ぐことができます。
(Q)青源の甘酒から発見された乳酸菌「ペディオコッカスアシディラクティシーAS19」には、どんな特徴がありますか?
AS19は双球菌で、球形の菌が2個ずつ対になっているタイプです。「コッカス」とは球菌を意味していて「ペディオコッカスアシディラクティシー」までが学名となります。同じ学名でも、さまざまな株があるので、その全てが双球菌とは限りません。ひとことに乳酸菌といっても、さまざまな形状があるのです。
AS19=下写真=の大きさは、数マイクロメーター。つまりは、1000分の数ミリメーターです。青源の味噌職人たちに古くから飲み親しまれていた、甘酒を二次発酵させた飲み物の中から見つかりました。ペディオコッカスアシディラクティシーを甘酒ベースの乳酸発酵に用いるアイデアは、独自性が高いのではないでしょうか。
耐酸性の高さが文献でも報告されているので、口から入った菌は、過酷な環境である胃を通過した後も、生き抜く可能性が高いと思われます。海外の研究者からも注目を集めている乳酸菌の一つです。
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乳酸菌の働きやペディオについて、とても勉強になりました。次回のテーマは「すごいぞ!ペディオ」。宇都宮大農学部による研究で明らかになってきたペディオの力に、フォーカスしていきます!
【メモ】乳酸菌には、いろいろな形態があることが分かりました。一見すると珍しいレンサ(連鎖)球菌は、伝統的なヨーグルトづくりに使われてきた「サーモフィラス菌」が挙げられるそうです。