21代目社長と社員でつくる! 400年の発酵屋ブログ
2025.2.10

 寛永2年創業の当社は、今年で創業400年を迎えました。先日下野新聞のコラム欄でお取り上げいただいたお陰で、お客様や様々な方から「おめでとうございます」「すごいですねぇ」などとお声掛けを頂きました。

 お言葉はまことに有り難く嬉しいことなのですが、当社の400年の節目は単なる「お祝いの年」ではないと考えています。永きにわたって多くのお客様に大変なお世話になったことへの感謝と、そのご恩に幾分でも報いていく覚悟の時なのであり、お祭り気分とは到底違うと思っています。

 当社は創業400年を間近にした令和3年、創業の地である宇都宮の三番町(旧町名石町(こくちょう))を離れ、本社工場をそれぞれ現在地に移しました。旧本社工場は永い時の中で大火や戦災で3度におよぶ焼失と再建を経験し、様々な苦難を越えてきた場所でした。そこにあった青源文庫蔵は文化2年築造以来、戊辰戦争、宇都宮大空襲と2度の戦火にも耐え、当社の歴史を守ってくれた大事な蔵でした。しかしそれも置いて別れて来ざるを得ませんでした。

 悲喜交々の400年のほんの一コマではありますが、当社がいま大きな変換期にあることは間違いありません。変わることを怖れず、お客様と地域社会に必要とされる会社であり続けられるように、勇気を持って変化していこうと誓った初春です。

「下野新聞」2025年1月26日付「雷鳴抄」(下野新聞社提供)

 

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