21代目社長と社員でつくる! 400年の発酵屋ブログ
2025.5.8

あの幻の人気商品が青源祭(5月17日)で復活!?

「青源風プロジェクトA」

(♬風の中のすばる~ 砂の中の銀河~)
※中島みゆきさん「地上の星」を脳内で流しながら、冒頭部分をお楽しみください。

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ファンに愛されたあの味を、青源創業400年の今年、もう一度、再現したい—。

幻の商品の復活に向け、一人の社員が立ち上がった。

頼りになるのは、約30年前の自らの記憶、だけ。

両手で数えきれないほどの試作を重ねたが、失敗だけが、積み重なっていく。

「私に、できるだろうか」

プレッシャーに押しつぶされそうになった、その時…。

「できますよ!」「やりましょう!」「私もやりますよ!」

支えてくれたのは、仲間の言葉だった。

5月17日。ついに青源祭で、その思いがカタチになる。

 

「青源謹製 復刻版 味噌キャラメル」

 

惜しまれつつ姿を消した伝説の商品が、1日限りの復活を果たす。

「プロジェクト、エーィ」(ナレーション)

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青源創業400周年を記念した「味噌キャラメル 復刻プロジェクト」

復刻版の味噌キャラメルがついに完成!来たる5月17日(土)、青源本店で開かれる青源祭で、1日限りの復活を果たすことが決まりました!!

味噌キャラメルが初めてという方にも、当時ファンだった方にも、ぜひ召し上がっていただきたい逸品です!

味噌キャラメルとは?

約30年前、青源味噌が発売した味噌入りのキャラメルのこと。

「3粒で味噌汁1杯分の栄養が摂れる!」という斬新なキャッチコピーで、一世を風靡…とまではいかないものの、味噌通に愛された珍商品でした。

味噌キャラメルを生み出した研究開発室に当時所属していたのが、今回のプロジェクトの主役、現総務課の吉川敦子さん(右)です。

吉川さんに味噌キャラメルが誕生した経緯を聞きました。

「当時の研究開発室は、青源に修行に来た全国の味噌屋の後継者が所属しているような部署でした。味噌で何ができるのか。味噌の新たな可能性を見出そうと、いろんなことに挑戦したものです。車のワックス、入浴剤、歯磨き粉なんてアイデアも。味噌成分を使ったハンドクリーム『お母さんの手』は実際に商品化され、安心の成分で、お子さまのいるお母さまたちに大きな反響をいただきました」

「味噌キャラメルは、実は、失敗の産物でした(笑)当初、私たちが目指していたのは『味噌ジャム』だったのです。それが、試作の段階で煮詰まり過ぎて偶然、飴になった。『でも、これおいしいぞ』ということになり、フィルムに包んで、店で売るようになりました。固まった味噌飴を、みんなで金槌でたたいて細かくし、フィルムに包んでいたのを覚えています」

 

味噌入りのキャラメルは大変珍しく、地味に人気を呼びました。

味噌仕込み教室の講師・山越雅之さんが、青源に入る前、ブラジルにサッカー留学した際、偶然に旅のお供に携えたのも、この味噌キャラメルでした(写真左)

ところが、専門工場に製造を委託後、手作りの味から離れ、約8年前、味噌キャラメルは生産終了が決まりました。

「県外の味噌屋でも売られたほど、根強いファンが多く、生産中止を惜しむ声をたくさんいただきました。本当に残念な思いだったのを覚えています」

 

そして、青源創業400年の今年、吉川さんは立ち上がりました。

「あの時の味を再現し、味噌キャラメルをもう一度、復活させたい。今度は全部、手作りで—」

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こうして年明けに始まった味噌キャラメル復刻プロジェクト。しかし、道のりは平たんではありませんでした。

材料も、分量も、工程も。当時のレシピは、何一つ残っていなかったからです。

吉川さんは、記憶の中にある味覚を頼りに、さまざまな材料を確かめながら、通常業務の合間を縫って試作を繰り返しました。その数は、何と20回以上にも上りました。

「せっかく復刻させるなら体に良いものを」。インターネットで調べ、血糖値の上がりにくい水あめの割合を増やし、味噌は減塩タイプを使うことに。お客様の健康を思いやる吉川さんのこだわりです。

最も苦労したのは、かたさの調節でした。柔らかすぎると生キャラメル、かたすぎると、かちこちの飴になってしまいます。「どの状態で火を強め、どのタイミングで火を止めるか。何度も何度も挑戦しました」

そして、試作を重ねること約3カ月。ついに復刻版の味噌キャラメルが完成したのです。

「本当は、大きなプレッシャーでした。心配で心配で、夢にまで出てくるくらい。何をしていても、どこにいても頭から離れず、どういう配合にしようか、ずっと悩んでいました。そんな時、業務課の仲間たちが励ましてくれたんです。自宅で試作までしてきてくれて『やりましょうよ!』『大丈夫ですよ!』と。勇気をもらいました。味噌キャラメルの復活は、私一人の力ではなく、皆の力の結晶です。仲間のありがたさを改めて強く感じることができました」

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5月17日(土)、青源本店で開かれる「青源祭」。

「復刻版味噌キャラメル」は、創業400周年記念ブースにご来場のお客様へ、感謝の思いを込めてお配りする予定です。吉川さんがお客様の健康を思いやり、一粒一粒手作りした貴重な味噌キャラメルです。

味噌キャラメルは「失敗の産物」でした。でも、失敗の前には「挑戦」がありました。

一粒の味噌キャラメルは「挑戦を続ける400年の発酵屋 青源」の象徴的な存在です。

キャラメルに融合した味噌の風味と青源の歴史を、ぜひ400周年記念ブースで“ご賞味”ください。

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