宇都宮市旭一丁目にある青源本店には、米麹を仕込むことができる「麹室」があります。
先日青源スタッフである私、S浦が、手造り米麹造りに挑戦しました。先輩であるM田師匠の明るく優しい指導のもと、前準備も含めて合計5日間、毎日青源本店に幾度も通って米麹は完成しました。
種付け(麹菌を蒸した米に均一にまぶすこと)をすると、麹菌たちが活動を開始します。麹菌が元気に活動していることは、麹菌が出す熱によってわかります。今日より明日、明日より明後日と、明らかに米が白くなり、パラパラしてきます。私たちがすることは、熱がこもりすぎてその熱で麹菌が死んでしまうことがないように、定期的に熱を発散させてあげるだけ。それだけで見事な米麹が仕上がりました。毎日様子を見に行っては手入れをした米麹は、愛らしさすら感じます。「よく頑張って増えてくれたねえ」「白くてフワフワで可愛い〜」出麹(米麹の完成のこと)を迎えると聞いて駆けつけたスタッフも、かける言葉はペットに向けて言っているかのようなセリフです。目に見えない小さな小さな微生物が見せてくれた大きなパワーに、強く勇気づけられました。
M田師匠が、仕込みを始める前に言った言葉が印象的で心に残っています。
「僕たちは、麹菌が伸び伸びと頑張れるような環境を作るだけ。あとは心を込めて、応援するのみです」
今その麹は青源本店で販売されています。我が子の巣立ちに、目頭が熱くなるS浦なのでした。