21代目社長と社員でつくる! 400年の発酵屋ブログ
2025.2.13

待ちに待ったお味噌の開封式~本物の食育~

紅葉が始まったころ、宇都宮市内のゆりかご保育園で、お友だちと一緒に仕込んだお味噌の赤ちゃん。

青源がお預かりした味噌樽は、しもつけ工場で温度を管理しながら、発酵・熟成を待つこと約5カ月。

麹菌や乳酸菌など、目には見えない微生物たちの働きによって、お味噌の赤ちゃんは順調に育ち、2月、いよいよ開封の時を迎えました。

「あおげんさーん!」「おみそ!」「まってたよ!」

スタッフが味噌樽を抱えて園舎に入ったとたん、たくさんのお友だちの歓迎の声。こんなにも楽しみに待っていてくれたなんて。お味噌を大切に育ててきたスタッフにうれしさがこみ上げます。

ランチルームで行われたお味噌の開封式。グループごとに、5つの味噌樽が、机の上に置かれました。ぼくのお味噌、わたしのお味噌を前に、今か今かと開封を待ちわびるお友だち。

緊張のカウントダウンは、青源の青木敬信社長が音頭を取ります。

「3秒前〜!2秒前〜!」。机に身を乗り出すお友だち。興奮ムードは最高潮に達しました。

「1秒前〜!はい!開封~!!!」

「わぁ~!」「すごーい!」「いいにおい!」「おいしそう!」「早く食べたい!」

お味噌との5カ月ぶりの再会は大歓声に包まれました。

中には、発酵の過程で酵母が造り出したアルコールの香りを敏感に感じ取り「くさい!」と鼻をつまんだお友だちも。どんな反応があっても良いんです。うれしかったのは、小さな樽の中のお味噌に、子どもたちがこんなにも夢中になってくれたこと。

自分の手を使って初めて仕込んだ、特別なお味噌だからこそ、出来上がりをわくわくとした気持ちで待って、全ての神経を樽の中に集中させ、たくさんの反応があったのだと思います。

「仕込んだ人の数だけ、味噌がある」という言葉通り、5つの味噌は、色や香り、そして出来上がりの見た目も、見事に違っていました。もちろん、どのお味噌も正解です。「みんな違って、みんないい」。これが手前味噌のおもしろさであり、魅力でもあるのです。

この日のもう一つのお楽しみ会は、先生たちが準備してくださった、お味噌のおにぎり作り。開封したばかりのお味噌を白いおむすびにつけて頬張ると「おいしい!」「しょっぱい!」「もっと食べたい!!」。教室のあちこちで笑顔の花が咲きました。

世界に一つしかない、ゆりかご保育園のお友だちのお味噌は、各ご家庭へのお土産となったほか、園の給食でも「年長さんが作ったお味噌」として、お味噌汁などに使われるそうです。

園長先生は、手づくりの味噌仕込みを通して「キラキラとした子どもたちの目の輝きがとても印象的でした」と感想を寄せてくださいました。

そして私たちもまた、お味噌のことを知ってくれて、きっとこれまで以上にお味噌を好きになってくれたお友だちに、たくさんの感動をいただきました。

青源味噌はこれからも、ゆりかご保育園の「本物の食育」を応援させていただきます。

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