このたび、青源に新たな「1級みそ製造技能士」が誕生しました!
ヒュー! ドンドンドン! パチパチパチ!
技能検定に合格したのは
製造部の赤尾崇仁(あかお・たかひと)さん!下野市の国道4号線沿い「青源しもつけ工場」に勤務しています。
1級みそ製造技能士は、厚生労働省が認定する味噌の国家資格。
味噌製造の幅広い知識を問う学科試験に加え、味噌や原料の品質を判定する実技試験があり、赤尾さんは10年越し、3度目の挑戦で、晴れて合格証書を手にしました!
青源の「1級みそ製造技能士」は5人目となります。
今回は、そんな赤尾さんにズーーーム!イン!
―合格おめでとうございます!
「なかなか合格できず、悔しい思いをしていました。自分が受からないのは味覚のせいかもしれない、今回受からなかったらあきらめようと覚悟していたので、合格を知ったときは喜びもひとしおでした。ホームページ上での発表だったのですが、何度も何度も自分の受験番号を確認しました」
―青源入社のきっかけは。
「昔、ジャスコ跡地にあった『宇都宮餃子共和国』で初めて青源のネギ味噌餃子を食べ、そのおいしさのとりこになりました。こんなにおいしいものを作っている会社って、どんな会社だろう?と思ったのが最初です」
―「一皿」の出合いが転機となったのですね。
「実は高校生の時、通学で青源(当時は三番町)の横を通っていたのですが、蔵から伸びる煙突を見て、ずっと銭湯だと思い込んでいました。面接の時に『なんだ、銭湯だと思っていたのは、味噌屋だったのか!』と気づいたわけです」
―現在、どんな味噌を担当していますか。
「味噌製造の現場で15年が経ちますが、いまは調合味噌の開発と加工を担当しています。調合味噌とは、味噌に砂糖や塩、みりんなどを加え、味を付けたもの。主にスープやたれなどに使われます。これが自分が携わってきた商品の一例です」
―知ってる、知ってる~!(筆者のむっちゃんは新入社員なので、これから食べつくします)。こんなに多くの商品を送り出してきたのですね。
「営業や商談にも立ち会うので、お客さまと向き合い、お客さまのお顔を見ることができます。直接、お褒めの言葉をいただくと、とても、やりがいを感じます。また、お客さまと共同開発したメニューが店頭で注文されているのを見ると、うれしくなりますね!」
―苦労もあるはず。
「味噌は生き物なので。同じ材料、同じ分量でも、同じ味噌はできない。いろんな味噌の顔があるんです。生きた味噌を使い、安定した商品をどう届けるか。苦労はつきものですが、挑戦のしがいもあります。それと、調合にも神経を使います。特に塩のように味に響くものは、ほんの少しの分量ミスでも全く違う味になりますから。そんな職業柄か、心配性になりました(笑)。家を出る時も電気、ガス、アイロン…3回は確認しないと落ち着きません」
―最後に抱負をお聞かせください!
「これまで以上に真摯に味噌と向き合い、皆さまに喜んでいただける商品を作っていきたいです。東京電力福島第一原発事故の時、微生物が生きている『生味噌』の成分が、放射性物質を除去するとして、大きな注目を集めました。味噌は素晴らしい力を持つ伝統食品です。そんな味噌の一面を多くの方に知っていただきたいと思います」
≪取材後記≫
実は赤尾さんは元自衛官。自衛官時代は銃剣道の稽古に明け暮れたそうです。木銃(もくじゅう)を、仕込み道具に持ちかえて。今は味噌を通して、多くの人たちの健康と、おいしい笑顔を守っているのですね。